試験項目表の作成は、SE、PGが苦手とする人が少なくない作業です。
担当者ごとのばらつきが多いこともあり、レビューも必要になります。
開発する人数が多いほど、レビューするプロジェクトリーダー、サブリーダーの時間は割かれることになります。
しかもこの時期はプロジェクトリーダー、サブリーダーは仕様などの最終調整で膨大な仕事を抱えています。
きちんと全担当者の試験項目表が完成するとなるとそれに掛かる人員的、時間的なコストは膨大です。
「Around UT」は、製造工程完了の直後に試験項目表をexcel出力でき、ソースレビュー時に試験項目表のレビューを一緒に行うことができます。
ソースレビュー後、すぐに単体試験の実施がスタートできます。
また、「Around UT」の使い方はシンプルでツールを使うための勉強が必要ありません。 そして、自動出力ツールで気がかりな出力過程を知ることもできます。
開発担当者がソースのコメントをチェックし、「Around UT」で試験項目表を出力するのに掛かる工数は1人日程度で見積もれると思います。
PL/SQLでは、コメントの記述について2種類の記述が許されています。
「--
」で移行の記述をコメントとするシングルラインコメントと「/* */
」で
囲んだ範囲をコメントとするブロックコメントです。
「Around UT」ではシングルラインコメントを無視して、ブロックコメントから各項目の内容を出力します。 ツールを使用するために、「↑」、「▼」などの特殊記号の入力は必要ありません。
試験項目表で出力する項目は、試験項目、確認条件、確認項目の3項目になります。
内部変数やIF文やLOOPを伴わない処理は前行にブロックコメントで処理の内容を記述します。その内容が試験項目となります。
確認項目は定型で「処理が正常に完了すること」となります。
IF文は、IFの前行に処理の内容をブロックコメントで記述します。その内容が試験項目となります。
THENの後ろに継続して処理を行うための条件をブロックコメントで記述します。記述された内容が確認条件項目となります。
確認項目は、「IF文に入り処理を継続する」になります。
IF文内の処理は、この試験項目、確認条件を引継ぎ、確認項目に取得したコメントを設定して試験項目となります。
試験項目は、IF文の試験項目と同じ内容になります。
ELSIFのTHENの後ろに判定する条件をブロックコメントで記述します。
記述された内容が確認条件項目となります。
確認項目は、「ELSIF文に入り処理を継続する」になり、以降のELSIF文内の処理は、この条件のなかで処理が正常に行われるか確認します。
試験項目は、ELSIF文と同様、IF文の試験項目と同じ項目になります。 ELSEの後ろに判定する条件をブロックコメントで記述します。 記述された内容が確認条件項目となります。 確認項目は、「ELSE文に入り処理を継続する」になり、以降のEND IFまで処理は、この条件のなかで処理が正常に行われるか確認します。
CASE文は、CASEの前行に何を判定するのかブロックコメントで記述します。 その内容が試験項目となります。 WHEN、THENの後ろに判定する条件をブロックコメントで記述します。 記述された内容が確認条件項目となります。 確認項目は、「WHEN文に入り処理を継続する」になり、以降の処理はこの条件のなかで処理が正常に行われるか確認します。
LOOP文は、LOOPの前の行に処理の内容をブロックコメントで記述します。 その内容が試験項目となります。 確認条件項目は「ループ文の境界確認」となります。 確認項目は、LOOPのうしろにブロックコメントで記述された内容となります。
例外処理については、EXCEPTION句以降の処理の試験項目は「例外処理」で試験項目を出力します。 WHEN〜THEN句の後ろに判定する条件をブロックコメントで記述します。 記述された内容が確認条件項目となります。 確認項目は、「WHEN文に入り処理を継続する」になり、以降の処理はこの条件のなかで処理が正常に行われるか確認します。
IF文、LOOP文内のネストされたIF文、LOOP文は、確認項目として試験項目を作成します。 再度、確認項目を試験項目としてネストブロックの試験項目を作成します。 ネストした処理が終了後は、ネスト前に取得されていた試験項目を設定し、試験項目表の出力を行います。
最終更新日:2012年05月19日